日記に書いてる用語が、非フライヤーには難解な時があるので簡単に解説。
今回は計器と、そこからわかる情報について。
現在自分が使っている計器は2種類。
写真の左から、メインのGPS、バリオメーター、予備のGPS。
写真の状態のGPSから読める情報は高度、速度、滑空比、フライト時間、それとフライトの軌跡。
ページを切り替えればもっといろいろわかるが、大会でもない限りフライト中はめったに使わない。
まず高度、こいつは海面高度なのでこれが高いからといって必ずしも移動できる範囲が広くなるとも限らない。
マニラの場合、ランディング付近の高度が380mくらいなので2000mあっても地面に対しての高度は2000-380=1620mってことになる。
次に速度、これは対地速度。つまり地面に対して時速何㎞出ているかがわかる。
追い風に乗ると早くなるし、向かい風だとその逆。
滑空比は自分がどのくらいの角度で地面に向かっているか分かる。
100mの高度から無風状態で1000m前方に着地したら滑空比は10、900mなら9。
ちなみに今乗っているグライダーは滑空比9ぐらい、最新の一番良く飛ぶグライダーでは12近く。
上昇中は表示が消える。
フライト時間はそのまんま。
実際には移動時間が出ているので、テイクオフで動いていないときはカウントされない。
フライトの軌跡はズームの上げ下げが可能、これで一番よくチェックするのは風向き。
サーマルの中で旋回していると次第に風下に流されていくので風向きが分かる。
次はバリオメーターについて。
バリオからわかる情報は高度、上昇率、下降率。
バリオの高度は気圧高度計なので、調整しないと日によって高度が変わる。
GPSのほうが正確なので普段はあまり見ない。
テイクオフで0mに設定すると、そこから何m上昇したか一目でわかるのでそうするときもある。
上昇率、下降率はフライト中の最重要情報。
これをチェックすれば、いいサーマル、しょぼいサーマル、シンク(下降気流)がどんな時でもすぐ分かる。
実際には目に見えない気流の中を飛ぶので、バリオから得られた情報を参考に気流をイメージしながら飛ぶ感じ。
ちなみに、上昇下降の加速度(G)からも上がってるか下がってるかわかるときがある。
ハーネスのシートにかかる圧力で感じるので、尻バリオなんて呼ぶことも。
山より低いときには機械式バリオよりタイムラグが無いのでたまに役に立つ。
飛びが上手い人は計器からの情報と経験、そして時には勘も使って風の流れを読んで、無動力のパラグライダーで何百㎞も離れたところまで飛んでいく。
そこがクロスカントリーフライトの面白いところ。
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